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群馬県のニュース

ベトナムと包括連携 技術者育成で全国初の覚書調印 

更新日時:2017年2月17日(金) AM 06:00
 【ハノイ=須藤拓生】ベトナム滞在中の大沢正明群馬県知事は16日、首都ハノイを訪れ、同国政府との間でベトナム人技術者や技能実習生の育成、活用で包括的に連携するとの覚書に調印した。質の高い外国人人材を確保し、県内経済の活性化につなげる。都道府県レベルで、同国と労働分野の覚書を結ぶのは全国で初めて。

◎技術者を育成、活用
 大沢知事と、ベトナム労働省のズアン・マウ・ジェップ副大臣が式典に臨み、調印した。覚書では技術向上のため、県が産業技術センターなど公的機関でベトナム人技術者の受け入れを進めるとともに、技能実習生の受け入れ団体などの指導監督に努めるとした。

 一方、ベトナム側は派遣前に教育する同国内の送り出し機関を県に紹介し、適正な教育に努めるとした。同国にとっては実習生の健全育成や国内への技能移転を進める狙いがある。6カ月ごとに文書で情報交換する。

 外国人労働者を巡っては、日本の受け入れ側が技能実習生を安価な労働力とみなし、法令違反が発覚するケースがある。送り出す国も事前教育が不十分だったり、帰国後の受け皿がないことなどが課題として指摘されている。

 式典に際し、大沢知事は群馬とベトナムの発展が目的と強調。「ベトナムの送り出し機関と県内の受け入れ機関がしっかりと連携することが大事。群馬で研修を受けた人が両国の懸け橋になれるよう取り組んでいく」と語った。

 ジェップ副大臣は「日本企業はしっかりと知識や技術を教えてくれるので、国に持ち帰ってくれることが期待できる。より多くの受け入れに協力してほしい」と述べた。

 大沢知事は同日、県議会のベトナム友好議連(岩井均会長)とともに、グエン・ティ・キム・ガン国会副議長を表敬訪問した。

 大沢知事が団長を務める県のベトナム経済訪問団は、県からモデル工場に選定された企業でつくる経営研究会や、群馬銀行の取引先企業でつくる「投資環境視察団」(団長・斎藤一雄頭取)のメンバーら約70人が参加している。

◎ベトナム人労働者 県内で急増3410人
 群馬県内企業で働くベトナム人の数は増え続けている。群馬労働局によると、県内の外国人労働者は昨年10月末時点で2万4906人と過去最多を更新したが、このうちベトナム人は3410人で13.7%に上る。前年比の伸び率は約1.7倍と国籍別で最大となり、5年前の5倍以上に急増している。

 背景にあるのは労働力不足だ。県内の有効求人倍率(季節調整値)は昨年4月以降、1.4倍台の高水準で推移。労働局の調査では、外国人を雇用している事業所は3056カ所と過去最大となった。

 業種別では製造が最も多いが、県労働政策課は「今後は介護や農業、サービスなど、製造以外の業種でもニーズは高まる」とみている。システム開発のクライム(高崎市)は昨年、ベトナム人と中国人の技術者十数人を、システムエンジニアやプログラマーとして雇った。「優秀な技術者で日本語が話せれば、国籍によらず戦力になる」(同社)としている。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

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ベトナム労働省のジェップ副大臣(左)と覚書に調印した大沢知事