尾瀬携帯エリア化　国立公園山小屋内

　携帯電話大手のＫＤＤＩ（東京都）は20日、尾瀬国立公園の全ての山小屋と一部休憩所の建物内で、携帯電話のエリア化と、公衆無線ＬＡＮサービス、Ｗｉ―Ｆｉ（ワイファイ）の無料提供を始めたと発表した。これまで通信は入山口周辺などに限られていたが、10月中にはほとんどの山小屋内で可能になる。
　片品村と福島県檜枝岐村、新潟県魚沼市にある山小屋21カ所のうち、これまでも利用できた片品村の「大清水小屋」「鳩待山荘」に加え、「至仏山荘」など４カ所で20日に開通。10月中旬までにさらに13カ所、来年以降２カ所で開通する。
　ＫＤＤＩが各山小屋に衛星アンテナを設置した。環境への悪影響を避けるため、出力の小さい無線設備を導入、原則、建物内でしか利用できないようにした。
　携帯電話エリア化は、３月の公園協議会で光回線を敷設する計画が合意されたが、同社は「利便性向上のため、まずはアンテナを設置した」と説明した。