無限の表情 尽きせぬ魅力 尾瀬国立公園
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 《尾瀬国立公園 10年》県内外で魅力PR 誘客へ企画花盛り みどりフェスタ 山小屋の宿泊券 スタンプラリー
2017/04/17掲載
 尾瀬国立公園が誕生して8月で10年となるのに合わせ、尾瀬の魅力をPRしたり、課題を考える事業が県内外で展開される。群馬、福島、新潟の関係3県や地元自治体、観光協会などで構成する記念事業実行委員会は22、23の両日、東京・代々木公園で開かれる環境イベントに参加。これを皮切りに実行委が都内の関連イベントに出展するほか、アウトドア用品店や出版社と連携したキャンペーンを行う。節目の年を盛り上げ、環境運動の象徴である尾瀬の適切な利用や保全を訴える。

 尾瀬国立公園は2007年8月30日、日光国立公園から分離・独立して誕生した。代々木公園のイベントは、今年で17回目となる「アースデイ東京」で、生物多様性や持続可能な社会づくりなどに関係する団体が参加し、毎年10万人以上が来場する。実行委は出展を一連の記念事業の“キックオフ”と位置付け、尾瀬の魅力や節目をアピール。誘客に結び付ける狙いもある。
 地元の尾瀬高は、生徒がアースデイに参加し、ニホンジカによる食害調査など独自の取り組みを説明する予定だ。中心となる理科部顧問の荒井裕二教諭は「生徒たちには多くの人に活動内容を伝えるとともに、他団体の取り組みを知り、視野を広げてもらいたい」と期待する。
 実行委は29日の「新宿御苑みどりフェスタ」や、5月19、20日の「山の集いイン東京」といった都内のイベントでもPR。5月27日〜6月30日は、1万円以上の買い物で山小屋宿泊券が当たるキャンペーンを、アウトドア用品を販売する東北から中部地方の約100店で実施したり、5月中旬〜10月中旬には、「山と渓谷社」(東京)が開発したスマートフォンアプリ「YAMASTA(ヤマスタ)」を使うスタンプラリーを尾瀬周辺で予定している。
 実行委は、3県で行われる写真コンテストやごみ持ち帰り運動、山開きなど計20の関連行事を「10周年記念」と銘打ち、メモリアルイヤーを前面に打ち出す方針。記念式典は8月30日、片品村で行う方向で調整している。
 環境省によると、16年(5〜10月)の尾瀬国立公園の入山者は前年比10・5%減の29万1860人。入山者の分散化などが課題となっており、実行委事務局の尾瀬保護財団は「取り組みを通じて祝賀ムードを醸成し、尾瀬の環境についても考えてもらえるようにしたい」としている。