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尾瀬の学術調査 5月から第4次
2016/12/14掲載
尾瀬国立公園で65年ぶりの基礎研究を含む第4次総合学術調査に当たる調査団設立会議が13日、東京都内で開かれ、団長に坂本充名古屋大名誉教授(植物・陸水生態学)を選任した。基礎研究と重点研究の2事業を柱とし、来年5月の雪解け前後から3カ年の本格的な調査を始める。
基礎研究は尾瀬ケ原周辺の動植物の生息状況をはじめ、ニホンジカの侵入による植生の荒廃や回復、ドローンを使った植生分布の把握などを行う。重点研究は泥炭や地下水を調べ、ミネラルがどう供給されるかを分析するとともに、地球温暖化をはじめとする気象変動による影響の解析を目指す。調査費用は3カ年で計9千万円を見込む。現地で活動する調査員は100人規模になるとみられる。 坂本団長は「尾瀬の現状とシカや温暖化による影響を把握し、研究成果をいち早く社会に提供して生態系の保全に役立てたい」と抱負を述べた。 |