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尾瀬入山32万人超 2年ぶり前年増 タクシー運行が効果
2016/1/21掲載
環境省関東地方環境事務所は20日、尾瀬国立公園への2015年(5〜10月)の入山者数が前年比1万700人(3・4%)増の32万6100人だったと発表した。増加は2年ぶり。鳩待口への一極集中を解消するため、民間による乗り合いタクシーの営業運行が始まった大清水口の増加が目立った。
ルート別にみると、尾瀬ケ原へと続く鳩待口は全体の6割近い19万5400人(前年比10・5%増)と最も多く、尾瀬沼につながる大清水口は2万1200人(同14・6%増)、福島県側の沼山口は5万7千人(同20・3%減)だった。 同事務所は「大清水口は利便性が高まり、入山者数が伸びた」とし、タクシー運行の効果があったとしている。鳩待口の増加については「福島県側の道路が一時通行止めとなった影響」とみている。 乗り合いタクシーは入山者の分散対策として民間4社が片品村戸倉―一ノ瀬間(約3キロ)で6〜10月に運行。徒歩1時間程度の道のりを約15分で輸送した。入山と下山を合わせ計1万7979人、1日当たり約150人が利用した。単純計算で 大清水口から入山した人の4割前後が利用した。 入山者の分散化対策に取り組む県尾瀬保全推進室は「今後もタクシーの利便性をPRして利用を促し、大清水口への誘導を図っていきたい」としている。 月別の入山者数は、ニッコウキスゲやワタスゲが見頃となる7月が7万9900人と最多で、ミズバショウの時季となる6月が7万6200人、8月が5万3400人と続いた。9月は4万9600人だった。 |