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《地方創生》尾瀬で海外誘客推進 観光、農林業を強化 片品村総合戦略
2015/12/22掲載
片品村は21日、国のまち・ひと・しごと創生長期ビジョンなどに基づく「人口ビジョン」と「総合戦略」を策定した。本年度から2019年度まで5年間の目標や施策をまとめた総合戦略は、観光と農林業の強化を盛り込んだ。観光は「尾瀬の郷(さと)」を前面に打ち出し海外誘客を推進、尾瀬国立公園やレジャーの情報発信を強める。
総合戦略は@豊かな自然環境と観光、農・林業に根ざした産業振興A協定自治体との広域的連携による雇用確保と経済振興B産業を支える暮らしの基盤強化―の3点を柱に、各種施策を展開する。 産業振興は、全産業総生産のうち24%を占める観光を軸にした。訪日外国人旅行者を呼び込むため、都内から2時間半という地の利や尾瀬などの多彩な環境、温泉地を活用する。外国人来村者の統計はないが、19年度に1万人(日帰り)を目標にする。農林業は特産のトマトや花豆といった農産物のブランド化、流通体制強化を盛り込んだ。 交流人口増へ向け、利根沼田地域や栃木県日光市など近隣自治体との広域観光ルートを確立する。災害時応援などで協定を結ぶ他県自治体とは、直通バス試験運行や自然体験を通じて住民同士の交流も図る。過密化した都市部から介護施設を誘致する研究も始める。 人口ビジョンは現在の約4700人から2040年に2800人以上、60年に1800人以上と目標を設定した。合計特殊出生率は現在の1・47を40年までに2・07へ上げる。 ≪片品村むら・ひと・しごと創生総合戦略の主な施策≫ 1 観光、農・林業振興 外国人旅行客誘致、観光情報発信強化、2次交通促進、農産物ブランド化、担い手育成、交流連携拠点エリア整備 2 協定自治体との連携 尾瀬自然体験学習、直通高速バス試験運行、特別養護老人施設誘致の研究、広域観光ルート確立 3 暮らしの基盤強化 結婚・子育て・教育環境充実、移住・定住支援 |