無限の表情 尽きせぬ魅力 尾瀬国立公園
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 鳩待集中 解消で一致 尾瀬サミット 別ルートをPR
2015/09/02掲載
ガイド(右)から尾瀬沼周辺の自然について聴く大沢知事(左)らサミット出席者
ガイド(右)から尾瀬沼周辺の自然について聴く大沢知事(左)らサミット出席者
 群馬、福島、新潟3県の関係者約100人が尾瀬国立公園の課題を話し合う「尾瀬サミット」(尾瀬保護財団主催)が1日、福島県檜枝岐村の尾瀬沼ヒュッテで開かれた。各県知事は鳩待峠口(片品村戸倉)に一極集中している入山者の分散化に関係機関一体で取り組む方針で一致した。
 大沢正明知事は、本年度から営業運行を開始した大清水―一ノ瀬間の低公害車両のPRを進めるとし、「大清水口の利便性や魅力向上により尾瀬沼側への誘導と回遊を図り、尾瀬全体の入山者増加につなげたい」と話した。奥只見湖(新潟県魚沼市)を船で渡って沼山峠口(檜枝岐村)から入山するルートを発信することも確認した。
 環境省によると、昨年度の入山者の56%に当たる17万6800人が尾瀬ケ原へのアクセスの良い鳩待峠口に集中している。沼山峠口は7万1500人、大清水口(片品村)は1万8500人、御池口(檜枝岐村)は1万4400人だ。
 シカによる花芽の食害対策は、ニッコウキスゲが群生する大江湿原への侵入を防ぐために林野庁が昨年度3・5キロにわたって設置した柵や網の効果で順調に開花したことが報告された。わな猟とともに継続する。
 このほか、今後増加が予想される外国人観光客への対応や、尾瀬の魅力発信などについて意見交換した。サミットに先立ち、出席者はガイドの先導で尾瀬沼周辺を散策して自然や歴史について理解を深めた。