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燧ケ岳を背に尾瀬ケ原を歩くハイカー |
尾瀬国立公園の入山者の分散対策として、大清水〜一ノ瀬間(約3キロ)で導入が検討されていた民間業者による乗り合いタクシーが20日、本格的に営業運行を開始する。地元タクシー会社4社が共同で運行し、徒歩で1時間以上かかった道のりを15分ほどで輸送する。大清水口の利便性が向上し、入山者が鳩待口に一極集中する状況の解消が期待される。
運行するのは、関越交通、尾瀬観光タクシー、老神観光バス、片品観光タクシー。クリーンディーゼル車やハイブリッド車といった低公害車を使い、10月中旬までの営業を予定する。
運行時間は原則として、大清水発が午前5時から午後4時まで、一ノ瀬発が午前7時半から午後4時半までで、それぞれ30分おきに運行する。運賃は大人700円、子ども350円。
同区間は、徒歩の登山者も通行するため、速度を20キロ程度に制限するなど歩行者の安全を優先させる。天候や路面状況、時期によっては運行時間を変更することもある。
乗り合いタクシーをめぐっては、入山者の6割前後が集中する鳩待口での植生の荒廃が懸念されることから、県が中心となり、分散化対策の一環として2011年から4年かけて低公害車を使った社会実験や試験運行を重ね、本格導入にこぎ着けた。
環境省の集計では、昨年の尾瀬国立公園への入山者は31万5400人。ルート別でみると、尾瀬ケ原に入りやすい鳩待口が56・1%となる17万6800人と最も多く、尾瀬沼へと続く大清水口は5・9%の1万8500人だった。
県尾瀬保全推進室は「尾瀬沼への所要時間が大幅に短縮でき、入山者の分散化が期待できる。現地での滞在時間を増やすことも可能になり、より尾瀬を楽しんでもらえるようになる」としている。
運行時間など詳細は同室(?027・226・2881)か県ホームページへ。