無限の表情 尽きせぬ魅力 尾瀬国立公園
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 尾瀬20年ぶり学術調査 保護財団方針承認 時期や対象、手法検討
2015/03/27掲載

 尾瀬保護財団(理事長・大沢正明知事)は26日、尾瀬国立公園の湿原や植生の状況などを3カ年にわたって幅広く調べる第4次尾瀬総合学術調査を1994〜96年の前回調査以来、約20年ぶりに実施する方針を了承した。新年度に実施時期や調査内容、手法についての検討を始める。都内で同日開いた理事会で関連予算約500万円を盛り込んだ新年度予算案を承認した。
 尾瀬での総合学術調査はこれまで約20年ごとに3回実施された。第1次(50〜52年)と第2次(77〜79年)は研究者が調査団を結成して文部省(現・文部科学省)の助成金で実施し、第3次(94〜96年)では群馬、福島、新潟の3県が合同で実施した。財団は95年の設立後に第3次調査に加わった。
 第4次調査をめぐっては、昨年9月の尾瀬サミットなどで実施の必要性が指摘されていた。
 過去3回の調査では動植物や気象、地理などを分析してきた。今回の調査内容は今後の検討課題だが、地球温暖化による湿原への影響をはじめ、本来は生息していなかった尾瀬にとっての外来種となる植物の移入やシカの侵入に伴う影響などが対象となりそうだ。
 ただ、第4次調査を行うには、調査テーマを設定し、調査団の態勢を調える必要があるほか、数千万円とされる調査費用をいかに調達するかといった課題がある。
 財団は「すぐに調査に取り掛かるのは困難だが、新年度にどんな調査が必要かを検討したい」と説明している。