無限の表情 尽きせぬ魅力 尾瀬国立公園
WEBに関する問合わせ:上毛新聞メディア事業室 TEL:027-252-8973 MAIL:webmaster@raijin.com

ミズバショウ尾瀬関連記事

 尾瀬入山34万人超 昨年 震災前水準に回復
2014/01/17掲載

 尾瀬国立公園への2013年(5〜10月)の入山者数は前年比1万9300人(5・9%)増の34万4200人となり、東日本大震災の影響で落ち込んだ11年から2年連続で増加したことが16日、環境省の調査で分かった。福島第1原発事故の風評被害が払拭され、関西や中部方面からの入り込みが回復したためとみられる。
 尾瀬の入山者は10年に34万7千人だったが、原発事故に伴う風評被害で11年に28万1300人へと激減。12年は32万4900人に回復し、さらに13年で震災前と同水準に戻した。尾瀬保護財団は入山シーズン中、尾瀬ケ原などでの放射線量を測定、ホームページで公表を続けて安全性をアピールしている。入山者の増加について、財団は「風評被害が沈静化したことが大きい」と分析している。
 片品山岳ガイド協会によると、原発事故後は関西方面からのツアーが大幅に減った。松浦和男会長(73)は「花の見頃は旅行会社からのガイドの依頼を受けきれないほどだった」と指摘。13年にはツアー数が回復し、若者の入山者も増えたという。
 入山者数をルート別にみると、鳩待口が前年比1万3千人増の20万8千人と全体の60・4%を占め、入山ルートの集中が一層進んだ。大清水口は前年と同数の1万8千人(5・2%)、ともに福島県側の沼山口は6万5千人(18・9%)、御池口は1万5400人(4・5%)だった。
 時期別では、10月は週末に台風が接近するなど天候不順が重なり前年よりも減少したが、ミズバショウやニッコウキスゲの見頃、夏休みシーズンである6〜9月の入り込みが多かった。