無限の表情 尽きせぬ魅力 尾瀬国立公園
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 尾瀬保護を考える みなかみ 市民団体が報告・検討会
2011/05/20掲載
尾瀬の管理運営について説明する安類さん
尾瀬の管理運営について説明する安類さん

 尾瀬の現地調査や勉強会を通じて保護活動を進める市民団体「尾瀬の自然保護を考える会」(飯塚忠志代表)は、みなかみ町中央公民館で、尾瀬国立公園が抱える課題や対策についての報告・検討集会を開いた。
 同会は2009年に発足し、今回の集会は、国立公園にふさわしい尾瀬の利用について考えようと開いた。講師は尾瀬保護財団の安類智仁さんが務めた。
 安類さんは、尾瀬の美しさをじっくり味わえる入山者の密度「社会的収容力」の調査結果を説明。尾瀬の望ましい利用状況として(1)都会のような雑踏が見られない(2)自然の音に包まれた静けさが享受できる―の2点を挙げ、取り組んでいる対策について述べた。
 このほか、09年の尾瀬サミット以後の傾向として「利活用や経済面を重視した意見が関係者から多く出るようになった」と指摘。利用者数の低迷や、鳩待峠からの入山者が半数を占める状況も課題として挙げた。
 安類さんは「国立公園運営は自立と自律」と話し、「地域は自らが歩む方針を打ち出して、持続可能な利用ルールを発信する自律と同時に、経済的に持続可能な運営の仕組みを作る自立の必要がある」と呼び掛けた。