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貴重な高山植物守れ 至仏山で積雪調査 入山者へ「禁止区域」周知
2011/04/24掲載
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至仏山への登山道で積雪量を調査するメンバー |
至仏山保全対策会議のメンバーが20日、至仏山(2228メートル)の登山道で積雪量の現地調査を行った。例年より雪が多いことが分かり、残雪期の入山者に植生保護や安全確保を呼び掛ける方法について話し合った。
残雪期の至仏山には毎年、山スキーを楽しむ人や登山者が入山しており、自生する貴重な高山植物を守るとともに滝や急斜面など危険な場所を回避できるようにするため、同会議はチラシやポスターを作成。「立ち入り禁止」「危険」「立ち入りが可能」と分かりやすく伝えている。
調査前日から雪が降る悪天候の中、13人のメンバーは鳩待峠から至仏山への登山道で積雪量を計測。4年前から定点観測している箇所で、昨年より積雪が50〜100センチ多いことが分かった。
現地調査後に行った利用ルールの検討会では、貴重な植物が生育する至仏山山頂からムジナ沢上部の区域を毎年立ち入り禁止とすることをあらためて申し合わせ、禁止区域に入らないための誘導方法について話し合った。 同会議委員長で、横浜国大大学院教授の加藤峰夫さんは「事故なく楽しんでもらうために、チラシやポスターはもちろん、尾瀬保護財団がホームページなどで発信する情報をしっかりと確認してほしい」と呼び掛けている。
至仏山の登山道(鳩待峠―オヤマ沢田代―至仏山―山ノ鼻)は植生保護のため、5月7日から6月30日まで閉鎖される。
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