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尾瀬の自然を大画面で紹介 山の鼻ビジターセンター 情報展示システム一新
2009/06/06掲載
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リニューアルされた常設展示施設 |
尾瀬の情報収集に役立ててもらおうと、尾瀬国立公園内にある山の鼻ビジターセンター(片品村戸倉、角田文彦所長)は、パソコン画面で検索した尾瀬の写真や動画をプロジェクターで大画面として投影する情報展示システムを導入した。一度に大勢の利用者が尾瀬の動植物や歴史などの情報を活用できるようになった。先月下旬から始まった尾瀬学校でも新システムは活躍しそうだ。
同センターは、尾瀬の自然を紹介する展示や観察会のほか、開花や天候、登山道の状況など、ハイカーには欠かせない現地情報を提供している。
従来のパソコンを使った情報展示システムは1人につき1台の利用を想定していたため、混雑時は利用しにくかった。
新展示システムの導入は、尾瀬国立公園の誕生をきっかけに、県が2007年度から取り組んでいる「守り育てる尾瀬国立公園」事業の一環で、尾瀬保護財団に委託して設置した。
同財団職員が現地で収集した情報や地元などからの提供資料を基にデータベースを構築。「動物」「植物」「なりたちと特徴」「保護の取り組み」「四季と風景」の5項目で構成している。
今回初めて動画や音声を取り入れ、イタチ科のオコジョが動き回る姿、ごう音をとどろかせて流れ落ちる三条ノ滝など迫力ある動画、野鳥の鳴き声も収録されている。
尾瀬国立公園の一部(尾瀬沼、尾瀬ケ原)の展示にとどまっていたこれまでのジオラマを、単独公園化で編入した福島県側の会津駒ケ岳、田代山・帝釈山周辺地域も加えたものに一新。壁掛け用のレリーフマップ(立体地図)も作製するなど、尾瀬全域をテーマにした学習機能を充実させた。
同センターは「展示機能の充実とともに、職員手作りの生の情報も発信して、利用者の楽しさを広げたい」としている。
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