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《尾瀬に輝く パークボランティアの1年(2)》 定点撮影 食害の影響を記録
2008/12/26掲載
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尾瀬沼近くの大江湿原で定点撮影を行うパークボランティアら |
「ここがシカの通った跡、こっちはクマの道」。パークボランティア歴十四年の佐藤薫さん=高崎市=が、今年加わったばかりのメンバーに、湿原にできたけもの道を指さした。八月中旬、尾瀬沼近くの湿原には、シカに花芽を食べられたコバギボウシやイワショウブの群落が広がっていた。
地球温暖化や野生動物による食害など、植生への影響が心配されている。そのため、自然の変化を記録しようと、今年からデジタルカメラを使って定点撮影を始めた。コンパクトカメラを使えば簡単で、継続できるとパークボランティアが提案、環境省も現場のアイデアを採り入れた。
観察地点は約十カ所。メンバーが毎週観察地点に立ち、プリントされた写真を目安にシャッターを押す。ファインダーをのぞく担当者は真剣な面持ちだ。
撮影終了後、佐藤さんはミズバショウの実を手に「これはツキノワグマの大好物」と説明した。初めて見るメンバーは、興味深そうに佐藤さんの手をのぞきこんだ。パークボランティアの楽しみはこんなところにもある。
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