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《尾瀬に輝く パークボランティアの1年(1)》 始動 安全を祈り木道除雪
2008/12/25掲載
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本格シーズンを前に木道を除雪する メンバー |
「雪を踏み抜かないように気を付けて」。まだ雪が木道を覆う五月中旬の尾瀬沼一帯。スコップを手にパークボランティアの除雪作業が始まった。ゆるんだ雪と木道の間にハイカーが足を落とさないように木道の雪をせっせと除く。三十分もすれば汗びっしょり。パークボランティアにとってシーズン“最初”の仕事。慎重で根気のいる作業だ。
尾瀬国立公園で活動する環境省のパークボランティアは一九八五年に発足。昨年の尾瀬国立公園の誕生に伴って今年三十四人増員し、本県や隣県などからの五十五人態勢となった。
メンバーの参加理由は「尾瀬の自然を知りたい」「自然保護に貢献したい」などさまざまだが、共通するのは「尾瀬が好き」なことだ。
自然環境やシカのモニタリング調査、清掃など活動は幅広い。作業には毎週末にメンバー六人程度がローテーションで参加。作業は大半が二、三日泊まり込みで、山道を数時間歩くことも。
尾瀬沼近くにあるボランティア詰め所。作業の分担が決まると、メンバーはスコップを手に雪かきへと向かった。
年の瀬を迎え今年も残りわずか。都会の喧噪(けんそう)から隔絶された尾瀬は、静寂の中で雪に包まれながら春の訪れを待っている。今年も尾瀬の自然保護や登山客の安全確保を支えた環境省のパークボランティアの活動を振り返る。
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