県内は二十七日、上空に寒気が流れ込んで冷え込み、尾瀬国立公園の至仏山(標高二、二二八メートル)で初冠雪を観測した。同山登山口近くの尾瀬保護財団山の鼻ビジターセンター(尾瀬ケ原、標高一、四〇〇メートル)によると、九月中の尾瀬での冠雪は一九七六年の気象観測開始以来初めて。これまで最も早かったのは一九八一年の十月三日だった。 同センターの温度計で二十七日の最低気温は三・一度(午前三時十分)。日中も最高気温が五・七度で、時折雨が降る肌寒い一日だった。 この日、至仏山を登山した埼玉県越谷市の男性(54)によると、山頂付近の積雪は二センチ程度。男性は「そろそろ紅葉の季節だと思って来たが、九月の至仏山登山で、こんなに寒い思いをしたのは初めて」と驚いていた。