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 植生分布図作成へ 尾瀬高校
2008/05/26掲載

 尾瀬で、地球温暖化の原因とされる温室効果ガスと湿原との関係に焦点を当てた新たな取り組みが始まろうとしている。
 授業に尾瀬の自然観察を取り入れている尾瀬高校(沼田市利根町)が、本年度から宇宙航空研究開発機構(JAXA)や農業環境技術研究所(茨城県つくば市)と連携して、尾瀬ケ原の植生分布図の作成に乗り出す。人工衛星のデータを活用して、木道からは見えない部分も網羅した分布図にする方針だ。
 湿原では、メタンなどの温室効果ガスを発生したり、吸収する現象が確認されている。植生の全体像を把握する基本資料を作り、こうした研究に活用するとともに、生態系の変化やシカの踏み荒らしなどの調査への応用も期待している。
 同校自然環境科の松井孝夫教諭は「尾瀬の変化をとらえるためには、まず土台となる植生分布図が欠かせない。シカの被害や温暖化対策など、生態系全般を調べるための基本的な材料になるはず」と話している。