無限の表情 尽きせぬ魅力 尾瀬国立公園
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 下り利用2割減 自然保護へ 「上り専用」PRが効果 尾瀬の至仏山東面登山道
2007/10/17掲載

 尾瀬国立公園の中でも自然破壊が深刻な至仏山(二、二二八メートル)東面登山道で、上りに利用する入山者が増加し、下りの利用者は減っていることが、環境省の七―九月登山口通行量調査で分かった。自然保護のため、県などは本年度、「原則上り利用」をハイカーに呼び掛けているが、早速効果が表れた格好だ。
 同省の調査によると、山ノ鼻登山口から東面登山道の上り利用は前年比で三割増え、逆に下り利用は二割減った。一方、鳩待峠からの別ルートでは上りが二割減り、下りは二割増加。上り利用は東面登山道に、下り利用は鳩待峠の別ルートにシフトが進んでいる様子が浮き彫りになった。
 尾瀬保護財団は「危機感を持って各方面に協力を呼び掛けてきた。みんなで尾瀬を守ろうという意識が浸透してきた」と分析している。
 東面登山道は貴重な高山植物の宝庫だが、滑りやすい蛇紋岩が山肌を覆っているため、下山の際に滑りにくい植生の上を歩くケースが目立ち、激しく荒廃した。
 「原則上り利用」は至仏山保全緊急対策会議(既に解散)が提案。鳩待峠と山ノ鼻の登山口や山頂に看板を設置、同財団ホームページや県ビジターセンター、山小屋などでも呼び掛けている。