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群馬県のニュース

同一標本 平面と立体で 画像取得手法開発 群大チーム 

更新日時:2017年7月17日(月) AM 06:00
 群馬大大学院医学系研究科の多鹿友喜講師(機能形態学)らの研究者チームは、一つの生物標本から平面の顕微鏡画像と立体的な形態画像をそれぞれ取得できる観察手法を開発したと発表した。既存の装置を活用し、安価に二つの情報を得られる手法で、医学を含め生物学研究分野で幅広く活用できるとしている。

 医学・生物学の研究では基本的に、顕微鏡で細胞や組織を観察する。従来は標本を薄い切片にして観察用のスライドガラスに貼り付けてしまうため、標本の立体的な形状が失われてしまうという課題があった。

 今回、凍結した標本を薄切りにする装置「クリオスタット」と、一眼レフカメラ、シャッターを押す制御装置などを組み合わせ、標本を切るごとに断面を撮影する装置を開発した。

 切片の連続写真をコンピューター上で3D画像として再構築することで、標本の切片と立体的な画像をそれぞれ解析できるようになった。この開発により、生物学研究における顕微鏡解析の信頼性が高まることにつながった。

 多鹿講師は、顕微鏡で観察する切片が標本のどの部分にあたるのかを詳しく理解することができる装置になっていると説明。装置製作や撮影手順などの情報を公開しており、「世界中の研究者に活用してもらいたい」としている。

 装置の製作や撮影手順などをまとめた論文は、イギリスの科学雑誌「サイエンティフィック リポーツ」に掲載された。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

切削面写真から再構築したイチゴの3D画像

 

クリオスタットで切ったイチゴの断面