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◎群馬に勢いが出てくる 普通のサラリーマンから起業して10年目、自分自身が今、何ができるか考えてみた。そして何かが変わり始めたのを感じた。生まれ育った群馬県に貢献できることや、未来に役立つことに自然と力が向いていき、現在できることとして、しっかりとした食文化を育てることを選んだ。 飲食業界に参入したのは6年前。まだ新人の中の新人だが、縁あって約2年前に高崎の新都市推進創造委員会のメンバーになった。「食で高崎を元気にする研究部会」に所属。その中で飲食業界の危機を伝え、現在の現場(既存の飲食店)をもっと盛り上げる会が必要だと訴え続けたことで、2010年に会としてスタートすることができた。 名前は研究部会と同様に分かりやすく「食で高崎を元気にする会」とつけた。すぐに大きな事はできない。しかし、目の前のことを一つ一つこなしていくことと、大きな将来のビジョンを持つことがこの会には必要だと考えた。活動部隊に全く交流はないが、真剣に取り組んでいると自ら思った店舗へ足を運び選定させてもらった。 メンバーは、「真剣にやりたいので協力してください」とのお願いに「はい」と快く返事をいただいた4店舗。そんな会が必要だと感じてくれる同士がそろった瞬間を今もよく覚えている。 尊敬する友人奥田氏(アルケッチァーノ)は「坂本龍馬になる」と私に堂々と言った。高崎を、群馬を、そして日本を変える一つの力になれると、私が確信したのは、この時だった気がする。 隔たりなく活動できる会はなかなかない。他の会に入っている事や年齢はまったく関係なく、気持ちがある人・本当の意味で向上していこうとする人…これが唯一の条件。私自身は、自分たちが住んでいる街を元気にして良いものをどんどん発信し、開発していきたい。そうすれば、田舎である群馬県にも力が、勢いが出てくると本気で思い、取り組んでいる。 環境問題と同様に難しいことをやるのでなく、目の前のことを少しやる努力が今必要とされている。だからこそ、失敗を恐れず挑戦していく姿勢だけは忘れない。 もっと自分の街を知りたいと思うのは当然だ。また、自分の街でおいしいものが食べられる事ができたり、名物が生みだされたり、活気のある街になる事を喜ばない人はいないはずだ。だから子供や孫の世代に笑顔が続くように頑張っていきたいと思う。 スタートしてまだ半年だが、メンバーも今では15店舗以上に増えている。今後たくさんの課題が出てくるだろうが、気持ちがあれば、そして思いがあれば、必ず超えられると私は信じている。 (上毛新聞 2010年12月2日掲載) |