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◎パートナーとして支援 今回は、Jクラブの収入源として大きな柱となるスポンサーについて述べたいと思う。 日本におけるトップスポーツは、選手を「社員」として雇用し、所有する自社チームで活躍をさせ、それを広告宣伝・福利厚生の媒体として利用するという、企業スポーツが主流であった。 しかし、企業利益に直結しない企業スポーツは、バブル崩壊後、厳しい風にさらされることとなる。プロ野球、アイスホッケー、バレーボール、陸上……さまざまな企業所有のスポーツ団体が再編・解散することとなった。 Jリーグは1993年にスタート、設立当初から各クラブに対し、地域密着を義務付けてきた。そのかいがあり、「地域に根ざしたクラブ」という生き方が確立してきている。 そのような中、Jクラブは何をスポンサーに対してメリットとして提供できるのか。 強豪と呼ばれるクラブであれば、メディア露出も多いことから、そのクラブの強さにスポンサードすることで自社ブランドの向上を図ることが可能である。しかしそのような形での関係は、クラブが弱くなればスポンサードが無くなるという計算式になる。 では、成績に左右されずにしっかりとした支援を継続してもらうためにはどのようにしたらよいのか。 スポーツクラブへの支援を自社の社会的責任(CSR)活動としてとらえ、自社独自の企画としてできないスポーツ教室等を、クラブを利用することにより実現させる。クラブと一緒になって地域に対する活動を行い、あらゆる利害関係者に対し、自社がクラブと同じ立場で活動し、自社ブランドの向上を図るというものである。その時、スポンサーはクラブのパートナーとなり、地域を元気にする同志となる。 その際、クラブはその対象として、ふさわしい品格を獲得・維持していなければならない。地域に対する明確な貢献活動が必要となり、クラブがその街にあって良かったと感じてもらえるかが、前提条件となる。 ザスパ草津は働きながらJリーグへという無謀ともいえる挑戦からスタートしたクラブであり、そのときの熱い思いに賛同いただいた多くのスポンサーに支えられてきた。その流儀は受け継がれ、Jリーグ昇格後6シーズン目を迎えている。 私は、ザスパ草津が地域に必要不可欠なクラブとして認められ、ザスパ草津とかかわることが誇りと思ってもらえるようなクラブにしていきたいと考えている。またそれが、今まで支援いただいた『パートナー』に対し、恩返しになると確信している。 (上毛新聞 2010年6月3日掲載) |