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◎食の重要性考える機会に 「学校給食週間」。こんな日が設けられているのをご存じですか? 戦後の混乱期に援助物資により学校給食が再開されたことを記念したもので、一月二十四日を中心に約一週間、全国でさまざまな記念行事が実施されています。 すでにそんなイベントに参加したという方もいらっしゃるかと思いますが、学校給食は山形県鶴岡市で貧困の子供たちの救済を目的に始められました。 それが成長期の子供たちの体位向上にすばらしい成果を上げたことで、全国に広まりました。ところが、戦中戦後の食糧難で、給食は一時中断を余儀なくされ、戦後は日本中に飢えた子供たちがあふれました。 そんな悲惨な状況に、アメリカの宗教団体や慈善団体から、子供たちに援助物資が届けられ、昭和二十一年十二月二十四日、東京、千葉、神奈川で試験給食が実施されました。翌月の一月より本格的に給食が再開され、ひと月遅れの一月二十四日を、多くの人たちの「善意」を忘れてはならない日として、「給食記念日」が設けられたのです。食糧難も遠い話になった今日ですが、今年も給食週間には、食についての意義を広く地域の方々と共に考えようと全国でさまざまなイベントを開催し、食の重要性についてアピールしました。 昭和二十九年、食糧難を背景に、栄養補給を柱とする学校給食法が制度化され、併せて教育目標の実現も図るべく、食の正しい理解や豊かな人間性を育(はぐく)み社会性を養うなど、教育の一環として実施され現在に至っている学校給食です。 昨年、初めて改正された学校給食法では、給食の献立を教材として活用し、児童生徒に「食育」の推進を図ることが目的であることも新たに規定され、学校給食の重要度と共に栄養教諭が担う役割もますます重大になっています。 朝ご飯はチョコレート?? 保育園で朝、子供たちを迎える先生方が、抱き寄せた子供のチョコレートの香りに「あら良いにおい。朝ご飯何食べてきたの?」。母親が「チョコレートだよね」?? 家庭における食事調査においても、明らかに包丁や鍋など調理道具を使わない食事やお菓子系、おにぎりだけの単品のみ、欠食等々が書かれるケースが多くなり、あらゆるところで「食の乱れ」を感じます。 豊かな食環境に置かれた子供たちが、自分の健康を守るために、どのような食べ方をしたら良いのか、地球上に住む人が豊かな食の下で暮らすためにどうしたら良いのか、「食」の重要性について、あらゆる面から考えてほしいと願い、「食は命の源」とより一層声を大きくし、学校給食週間を実施しました。 (上毛新聞 2009年2月16日掲載) |