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◎メンタル面のケアも サッカーのプロチームのトレーナー業務は、大まかに分けて五つに分類されます。 一つ目は、けがのケア。日々激しいトレーニングや相手との競り合いなどでアスリートは常にけがとの戦いです。こういったけがに対してトレーナーはマッサージやストレッチ、鍼(はり)治療などさまざまな形のケアを行い、常に選手たちのけがからの回復をサポートします。 二つ目は、けがをしない身体づくりへの助言。アスリートは日々身体を酷使しているため、常にけがを負う危険がつきまといます。なるべくけがを発生させないために、トレーナーは選手たちのために予防策を打ち立てます。例えば、けがをしない身体づくりのプログラミング、その方法として筋肉トレーニングメニューの作成、食事の取り方、セルフケア(アイシングやストレッチなど)の行い方。さまざまな視点からけがをしない身体づくりの助言を行います。 三つ目は、競技復帰までのリハビリ。選手がけがを負った際に、その競技に復帰するまでのリハビリを行います。その選手の競技、その選手のポジションなど、特異性を考慮しながら安全かつ早期復帰を目指し、リハビリを行います。 四つ目は、心のケア。プロ選手はその競技で生計を立てております。選手は毎年が勝負で、常にクビと背中合わせのナーバスなものです。そんな中、シーズン中は不安、不満など多岐にわたった心の問題をトレーナーに話してきます。それらを最後まで聞いてあげ、そして簡単なアドバイスを行うことも大事な仕事です。話を聞いてあげることで、格段にパフォーマンスの上がる選手も珍しくはありません。 五つ目は、選手とコーチングスタッフとの間の橋渡し的役割。トレーナーは選手たちと一番密接な関係にあると言っても過言ではありません。先ほども記しましたが、トレーナーに選手はさまざまな話をしてくれます。例えば、コーチングスタッフへの要求があります。そういった要求などは、トレーナーから伝えてもよいものだと判断できれば伝えます。また、コーチングスタッフから選手へのアドバイスなども、時には間に入り選手に伝えることがあります。このように橋渡し的役割を担うことにより、チームはスムーズに動き出します。 この五つが大まかなプロチームのトレーナー業務です。トレーナーはアスリートの日々の身体のケアだけではなく、メンタルな部分でのケアも担っているのです。 (上毛新聞 2009年1月5日掲載) |