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藤岡青年会議所直前理事長 片山 順(藤岡市鬼石)



【略歴】埼玉県本庄高卒。鬼石運輸社長。2007年度藤岡青年会議所理事長、08年度同直前理事長。研修やまちづくり運動を通して地域の青少年育成に力を注いでいる。



市民討議会での役割


◎提言後についても検証


 八月二十三日と二十四日に藤岡商工会議所において、藤岡市と社団法人藤岡青年会議所が共催し、藤岡行政事務所に後援をいただいて「ふじおか市民討議会~まちづくり2008~」を開催しました。無作為抽出によって選出された二十六人の市民の方々に参加いただき、「安心安全のまちづくり」というテーマのもと、藤岡市の子供たちやお年寄りの方々が、安心して安全に暮らせるまちについて、さまざまな議論をしていただきました。

 市民討議会の性質上、無作為抽出により選出された市民の方々が自由な意見を述べ合うため、自分たちが生活する地域を良くするための活発な意見交換の場となりました。積極的かつ誠実に取り組む参加者の姿勢を拝見し、私たち藤岡青年会議所メンバーも、その姿勢に負けることなく、まちづくり運動に取り組んでいきたいと強く感じました。そして同時に、市民討議会を開催したことへの喜びと、あらためて市民討議会の素晴らしさを実感しました。

 市民討議会における青年会議所の役割は、大きく分けて二つあると思います。

 一つ目は、テーマの設定や参加者の無作為抽出をはじめとした事前準備をしっかりと行い、当日、参加者に対してきちんとした討議会の場を提供することです。

 今回は藤岡市、藤岡行政事務所、藤岡青年会議所により、ふじおか市民討議会実行委員会を結成し、準備段階では実行委員会が主役となり、何度も何度も会議やリハーサルを重ね、当日に臨みました。

 しかし、地域におけるまちづくりの一番の主役は行政でもなく、そして特定の団体でもなく、その地域を生活圏とする一人一人の市民であると考えます。今後余儀なく、より深まるとされる地方自治の時代に向けて、市民主導型社会の形成は必要不可欠となります。そのような社会の創造に寄与できる市民討議会が、私たち藤岡青年会議所の目指すまちづくり運動の大きな柱の一つとして、今後さらに発展することを心より願います。

 二つ目の役割は、討議会により参加者からいただいた意見を集約し、提言書を作成し、藤岡市に提出することです。そして、さらに提言書の内容について、どのように反映されているかの検証も行います。

 現在作成中ですが、もうすぐ完成ですので、一度参加者の方々に確認していただいた後、藤岡市に市民の声として提言します。この提言により行政と市民の距離が縮まり、今まで以上に市民の声が届く行政となり、同時に一人一人の市民が責任と誇りを持ってまちづくりに参加するという意識が強くなることを願います。




(上毛新聞 2008年11月6日掲載)