視点 オピニオン21 |
■raijinトップ ■上毛新聞ニュース |
|
|
◎活性化へ心が繋がる 心が繋(つな)がりました。何という感動でしょうか? 日本映画学校の協力により、『いのちの作法<沢内「生命行政」を継ぐ者たち>』というドキュメンタリー映画に携わった監督さんや映画スタッフが、本当に南牧村に舞台挨拶(あいさつ)に来てくれたのです。地域活性化イベントの第一回「ふるさと再生☆田舎さみっと」。私が所属するなんもくビデオクラブが六月十五日に村活性化センターで開いた一大事業でした。すべての行事が終了した後、言いようのない達成感に浸りました。 昨年の台風災害以来、高齢化の実態だけが浮き彫りにされてきた南牧村ですが、雇用を生み、若者の住める、活気ある村に再生したいと願い、全国に訴え続けてきたことが実ったのです。いろんな繋がりで、いろんな人たちのかかわりで、イベント開催にこぎつけることができました。まさに助け合いです。 吉井町からは「前橋だんべえ踊り」の方々が磐戸の宿中を練り歩き、オープニングに花を添えてくれました。富岡周辺からは、かわいい元気な子供たちの『踊らん会』がヒップホップダンスやエアロビを披露してくれました。 会場では地元の皆さまの協力で売店が出現しました。これも地域活性化です。井上うどん店さんの「うどん弁当」、千歳屋さんの「稲荷弁当」、房月堂さんの「もね饅頭(まんじゅう)」、田村商店さんの「お味噌(みそ)」、井部商店さんから「冷やし飲料」、今井さんから「ブルーベリー」、手作り自慢の月形園のおばあちゃんが作る「炭俵(ドーナツ)」は最高でした。目を引いたのが地元女衆の手作り装飾品が並んだ「南牧工房」。販売には群馬大、高崎経済大の学生さんや私の子供たち、仲間がボランティアで当たりました。地元の女衆はおにぎりやお赤飯、けんちん汁など、関係者への賄いや夜の交流の料理まで作ってくれました。 手作りイベントは「やればできる」の証明でした。ビデオクラブ会員、村サイドはもとより、富岡行政事務所の方々、たくさんの人々のお世話になり、感謝の気持ちでいっぱいです。 映画もさることながら、写真展、絵画展、災害ビデオ上映など盛りだくさんの内容の中で、群馬大学・鵜飼教授や岩崎教授による講演「災害のメカニズム」「南牧の村おこし」、高崎経済大特任教授・山崎益吉さん、愛子さんご夫妻の村とのかかわりの講演など、村活性化への提案は反響を呼びました。今後に期待したいところです。 頑張っているお年寄りが生き生き暮らし、助け合いのできる村。将来ある子供たちのためにも、これからも地域発信していきたいと思います。今月十四、十五日の火とぼし祭り、ふるさと祭りにもおいでなんし。 (上毛新聞 2008年8月2掲載) |