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◎家庭環境を見直して 現在、ぼくが所属するNPO環では、「群馬青年会議・ダベリ場」なる企画を進めています。この企画は、ぼくたち若者を取り巻く生活環境のさまざまな問題に対して、それは気にしなくても生きていけるけど、実は自分たちの生活に密接にかかわる問題であるわけで、積極的に考え、行動することで、自分たちの生活をより良いものにしていけたらと立ち上がった企画です。今後、引き続き話し合いを予定しています。 初回では、「エネルギー問題」をテーマに、日本のエネルギー自給率が原発を除いた場合4%しかないこと、原子力の有用性、それに代わるエネルギーの現状など、手に負えなさそうな話を前にして自分たちに何ができるかを話し合いました。 なかなかこの手のテーマでもって話し合う機会はないのではないでしょうか? 先日行われた二回目の「職業問題」では、エネルギー同様、誰もが関係あり、若者が意識する機会の多い話題なので、それぞれの体験や思いをもとにリアルな若者の実態が垣間見えた気がしました。 多くの若者は、仕事に対してやりがいを求め、やりたい仕事を探したりします。その場合、仕事に就く際、自己表現が自己実現と思いがちで、そこにやりがいを感じるわけですが、人がやりたくないことにこそ仕事のニーズがあったり、人のためになったりする結果、お金が回ります。 そういう仕事が実際に社会を支えている現実があります。やりたいことを仕事にすることだけが、自己実現ではないんですね。 また、やりがいを求める若者は低所得化する傾向があり、社会的に見て税収の確保が困難な状況にあります。社会への帰属意識が低く、自分たちが納める税金や、年金が何に使われているのか意識することの少ない若者は、いざ病気になったり、公的サービスが必要になって初めてその必要性に気付くのでしょう。 今後確実に迎えるであろう両親の高齢化問題、またそれは、将来的に自分たちの問題でもあります。その時自分はどうするのか? そういう点を踏まえた上で、自分がなぜ、何のために、何をやりたいのか? 現実と向き合うことが必要です。 そう考えてみると、家庭環境を見直していくことが解決の糸口となるかもしれません。例えば、親子間の相互扶助による育児や独居老人の問題の解決、家庭内のコミュニケーションが図られることでの他者への関心や理解の促進、家事に積極的にかかわることでの社会への参加意識の向上。 家庭環境は社会の縮図であり、両親の背中を見て子供は育ちます。例えば炊事洗濯・整理整頓など、自分のことは自分で責任を持ち、身近な社会に積極的にかかわっていくことが必要だと思います。 社会としては、税収を上げるためにも若者が働きやすい、定着できる環境を整える必要があり、仕事に誇りを持てること、コミュニケーションが取りやすい風通しの良い職場を創造していくことなどが求められると思います。 以上、半自営業で夢追いフリーター要素満載のぼくが思う自戒も含めたダベリ場報告でした。 (上毛新聞 2007年3月19日掲載) |