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四万温泉協会事務局長 宮崎 信雄さん(中之条町四万)

【略歴】81年四万温泉協会に入り93年から現職。群馬の旅特別宣伝協議会幹事、吾妻広域観光推進事業実行委員会代表、05年日本観光協会関東支部表彰。


観光資源

◎どう発信するかが課題

 「上州吾妻でお宝を探しませんか!」。これは、何のタイトルと思いますか。実は吾妻郡七町村全体の観光キャンペーンのタイトルです。主催は吾妻広域町村圏振興整備組合と吾妻観光連盟で、各町村の観光担当者や観光協会等で組織して「観光吾妻」を全面的に売り出すための「メディア招待会」のタイトルです。

 この「招待会」は昨年と今年で二回開催しました。内容は在京の旅行雑誌の記者の方々、テレビ・ラジオ関係者の皆さんを都内のホテルにお招きして、町村長をはじめとして、各観光担当者が地元のPRを記者の皆さんに積極的に行うキャンペーンです。

 吾妻郡内にはまだまだ知られていない、たくさんの「お宝(観光資源)」が眠っています。草津温泉は日本中、誰にでも知られていると思いますが、例えば、六合村の「チャツボミゴケ」、高山村の「尻高人形」、東吾妻町の「ホタル」「スイセン」、長野原町の「カタクリ」などをご存じでしょうか。県内でも、このような地域の伝統文化や祭り、名勝地などを知らない方もいらっしゃるのですから、東京の記者の方々はほとんど知りません。言葉は悪いですが、「宝の持ち腐れ」です。

 ですから、このような素晴らしい「お宝」をどのように発信するかが、重要な課題です。私たちは旅行するとき、何を参考にするでしょうか。ガイドブック、テレビ、ラジオ、知人・友人の紹介等いろいろあると思いますが、やはり何らかの方法で情報発信されたものを見るなり、聞くなりして出掛けると思います。

 私が温泉協会に入った当時、大手旅行雑誌にカラー九ページの特集記事を掲載していただき、大変反響がありました。雑誌の媒体力はすごいと思い、今後はメディア対応が一番大切だと、その時、思いました。

 最近では、今年一月末にテレビの旅番組で四万温泉を取り上げていただきました。放送直後からその施設は電話が殺到して、当温泉協会にも予約の電話をたくさんいただき、三月までに、このプランに宿泊された方が二千人を超える大反響となりました。この企画は冬季限定の格安料金の上、多くの特典が付いたことで、視聴者の方に大変興味があったのではないかと思います。

 今年二月のメディア招待会では、昨年のNHK連続テレビ小説「ファイト」にご出演されました児玉清さん、由紀さおりさんと、参議院議員の山本一太さんをパネリストにお迎えして、「旅」についてディスカッションを行い、メディアの皆さまに大変インパクトのあるプレゼンテーションができたかと思います。

 「上州吾妻でお宝を探しませんか!」も本年度で三回目となり、集大成になります。前回、あまりにインパクトが大きすぎてしまいましたので、本年度については、私も含めて、各町村担当者は頭を悩ましていると思います。今後も、お客さまに興味を持っていただける内容の商品を企画し、メディアの方に取り上げていただけるよう、四万温泉だけでなく、吾妻郡全体としても頑張っていきたいと思います。






(上毛新聞 2006年6月14日掲載)