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◎大勢の人々に支えられ 桐生市が市制八十周年を迎えた平成十三年度、手づくり記念事業として「リレーコンサート&リレートーク80」を一年間で八十回、市内各所で開催しました。その際、実行委員長として、いろいろと体験させていただきました。 桜の花が満開に咲き誇る四月四日、市民文化会館横の庭でオープニングコンサートを開催。それを皮切りに、実行委員会の自主運営のものと申し込みがあったコンサートとトークを実施しました。実行委員会がPRやその他で応援してきたものを含め、三月二十六日の市民文化会館小ホールでのフィナーレコンサートで、ついに八十回を達成できました。この日は、例年より早く咲いた桜の花が見事で、まるで私たちにご褒美をくださったようで、うれしかったのを覚えています。 その八十回を思い出してみると、桐生市議会開会前の議場で十五分間のミニコンサートを開きましたが、同市議会では初のことではなかったでしょうか。開催にあたっては、議長をはじめ議員の方々のご理解と議会事務局のご協力があっての実現でした。六月議会は私たちの企画不足のため中止し、九月、十二月、三月と三回開催できまして、本当にありがとうございました。 出演した奏者全員が「議場は音の響きがよく、コンサート会場として適している」と絶賛していました。ぜひ、また開催できることを願っています。 いろいろな出会いもありました。特に、二胡奏者の馬高彦さんと和太鼓奏者の石坂亥士さんのお二人。私と実行委員のメンバーは独特の演奏に魅せられ、私たちもやってみたくなりました。お二人にお話ししたところ、二胡も和太鼓もその年から、さっそく指導していただき、「二胡の会」と「トン天てん唐からく倶」というチームを結成。練習に励んで今では時々、市内で演奏したりしています。 石坂さんは地元出身者ということで、オープニングコンサート後、市内の名所となっている崇禅寺、泉龍院、天満宮の各会場で、住職、宮司、総代の皆さんのご協力でコンサートを開催しました。また、その時のポスター用の撮影では、水道山に太鼓を持っていき、打つ構えのポーズでは雰囲気が出ないことから、二、三回打ってしまいました。そうしたら、すぐに市民から市に苦情がいき、注意されたことは苦い思い出になっています。石坂さんは、えびす講や桐生まつりでの演奏、有鄰館でのコンサートを開催するなど、活躍しています。 トークは水道記念館や有鄰館などが会場として利用されました。からくり人形が復活され、ファッションウイークでの上映と解説を交えてのトークは、思い出深い一つとなっています。 こうして、八十回コンサートとトークのリレーは数々の失敗で“バトン”を落としてしまったこともありましたが、たくさんの応援や声援と、何よりも実行委員の方々の協力のおかげで無事ゴールができました。こうした経験を、これからの生涯学習につなげていきたいと思っております。 (上毛新聞 2004年3月11日掲載) |