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◎参加点、競技得点で争う 国民体育大会・通称「国体」は国民から広く親しまれてきた国内最大のスポーツの祭典です。現在、二○○八年から実施される国体改革案が検討されていますが、現行の大会内容について若干ですが触れてみます。 国体は冬・夏・秋の三季開催で冬(三競技)夏(七競技)秋(三十競技)の計四十競技と得点にかかわらない公開競技の高校野球や生涯スポーツ的行事の健康マラソンなどが実施されています。国体に参加するためには参加基準やブロック大会通過等の条件のクリアが必要となります。種目別区分は成年・少年の各男女別が基本です。 個人競技ではスケート・陸上・水泳のように条件内で県単独で選手の決定をできる競技と体操などのように各種別でチーム編成をしてブロック大会を通過することが条件となる競技もあります。 団体競技は一部種別を除いて厳しいブロック大会通過が必須の競技種別ばかりです。ちなみにブロック割りは東北から九州までの八地域と北海道・開催県の十区分で開催県と北海道はブロック大会参加が免除される各競技とも条件内でのフルエントリーが可能となっています。 つぎに得点ですが、参加点が各競技に一○点配点されブロック大会敗退にも配点され最大で四十競技で四○○点となります。一方、競技得点は一位から八位までが得点となり個人種目は一位八点―八位一点となり、団体競技は構成選手八人以上の競技は一位六四点以下八点刻み、四人以上は一位四〇点以下五点刻み、三人以下は一位二四点以下三点刻みとなっております。なお相撲や弓道等は三人構成で団体競技で水泳や陸上のリレーは四人ですが、個人種目の扱いとなっています。 国体は参加点と競技得点の総合計点で競う都道府県対抗の総合体育大会といえます。男女総合得点で天皇杯順位、女子総合得点で皇后杯順位が決まります。二○○三年五十八回大会の本県は参加点四○○点、競技得点八六二・五点の合計一二六二・五点で天皇杯・皇后杯とも十四位でした。五十八回大会のスタートとして昨年一月本県で開催した「群馬国体」のスケート・アイスホッケー選手団の活躍が牽引(けんいん)役となり、つづく夏季で水泳・サッカー、秋季のソフトボール・陸上・九人制バレー・レスリング等が中心となり、高い競技力を発揮できた結果です。 今後も本県が高レベルの競技力を維持してゆくためには県体協・競技団体・高体連・中体連が綿密に連携し長期展望をもって効果的な競技力向上対策を実践推進してゆくことが重要な課題となると思います。 本県の国体出場にとってネックとなっている関東ブロックの厚い壁、つまり本県人口の六―三倍を有する東京・埼玉等々の強豪に先んじてより多くの選手を国体本番に送り出したいものです。 さて五十九回大会はきょう二十八日、青森県下で開幕となります。そして夏・秋季大会は埼玉県開催となります。国体の得点システムなどを思い浮かべながら、本県選手団の活躍や結果に関心を寄せていただければ幸いに思います。 (上毛新聞 2004年1月28日掲載) |