視点 オピニオン21 |
■raijinトップ ■上毛新聞ニュース |
|
|
◎支援隊活動より活発に 大阪・池田小学校の児童殺傷事件以来、太田市立旭小学校に支援隊組織が発足して、あっという間に一年がたちました。新年度を迎えるにあたり、一月十五日に旭小校長室で新年度の目標、役員の構成について検討した結果、会長に俵山秀俊さん(東別所町)が推挙され、引き続き学区内通学パトロール、囲碁・将棋(毎月第二・四土曜日)、農園作業、校庭除草作業、支援隊研修旅行を中心に、活動を継続していくことになりました。 目的は、子どもたちが主体的に使える時間を増やし、「ゆとり」のなかで学校、家庭、地域社会が連携しつつ、社会・自然体験の活動を経験させることにより、「生きる力」をはぐくむものです。子どもたちが変化の激しいこの現代社会において、よりよく生きていくためには、教科の知識だけでなく、生涯にわたって自ら学び続けていく力と、意欲が必要です。これらの力は家庭や地域において、世代間交流などの多様な活動、自然とのふれあい、青少年団体等の活動参加、奉仕活動など、子どもたち同士が、また家族が一緒になって交流を深めていくことが、肝要と思います。 ある日、児童から次のような手紙が寄せられました。「私たちが安全に楽しく学校で生活できるように、いつもパトロールをしてくださってありがとうございます。旭小の子のおうちの方だけでなく、地域の方も協力してくださっていると聞きました。みなさんのおかげで、私たちは安全に学校に通ったり、休み時間に元気よく校庭で遊んだりすることができます。私たちも交通ルールを守ったりして安全に生活をしていきたいと思います。これからもよろしくお願いします」 次にそれぞれの活動に触れてみますと、「通学パトロール」は就業時の午後二時半から一時間、支援隊がスケジュール表に沿って巡回、午後三時半からの一時間は父母が事前に計画したコースをくまなく巡回し、一件の事故もなく一年間見守ることができました。「校庭除草作業」は主に父母が力を入れて数回実施しているほか、夏休み明けの運動会準備を兼ねて実施しております。 現代の児童にとって危ぐされるのは、土いじりをする機会が少なくなったことかもしれません。支援隊では、昨年六月から学校西側の畑をお借りして「あさひ農園」を開園いたしました。予想を上回る五十人の申し込みがあり、多数の父母が参加しています。間々田顧問(東矢島区長)のお力添えで八百本のサツマイモの苗を植えることができました。同顧問のお話ですと、畑は替わりますが、今年も楽しめるとのことです。 「あさひ囲碁・将棋クラブ」は真下先生が中心となり、布浦さん、横田さん、藤崎さんら支援隊の皆さんが協力して毎月第二・四土曜日の午前九時から十一時まで、東別所住民センターで開催し、三十人以上の小さな棋士たちが真剣に取り組んでいます。 このほか、旭小図書館も整備され、充実しています。いよいよ二年目を迎え、これからも活発な交流がはかれるよう、頑張っていきたいと思っております。 (上毛新聞 2003年4月11日掲載) |