視点 オピニオン21 |
■raijinトップ ■上毛新聞ニュース |
|
|
◎知恵絞り希望を持って 相次ぐ超大型店の出店により、町の商店街からお店が消えていき、町の活気もどんどんなくなっていくのを見ていると、いったいこれから町はどうなっていくのだろう、と多くの人が考えていることと思います。 それでは、どうしたら商店の存続が可能なのかを、考えてみても有効な手段を見いだせないでいるのが現状です。大型店は大型店同士の戦いの中、知恵を絞り、より良いものをより安く消費者に提供し、販路の拡大に努力を重ねています、それは家計を預かる主婦にとっても、消費者にとっても大変都合の良いことであることは間違いありません。 ある商店主に聞いたところ、「うちの仕入れ値段より〇〇大型店の小売価格の方が安い」、また、ある消費者は「〇〇大型電器ショップで買った方が安いけれど、付き合いもあるので地元の〇〇電器店で購入する」といった具合に価格で対抗しようにも、どうにもならず、知人友人、親せき、顔見知りへの販売と、その対象は先細りの傾向です。 それなら、いっそのこと、知人友人、顔見知りを飛躍的に多くすればと考え、生まれたのが「さくらメイツ」です。さくらメイツは、加盟店(商店)と会員(消費者)とが各種イベント等を通じ交流し親ぼくを図り、やがて町全体が一つの輪で結ばれるよう、活動しています。たとえば加盟店のケーキショップ、中華料理店、おすし屋、日本料理店の店主による無料料理教室の開催、加盟店がお店の品物を賞品として持ち合い、グラウンドゴルフ、ゲートボール大会等を主催。観劇ツアー、普段なじみのない乗馬体験教室、会員のマジシャンによる老人ホームの慰問等と、楽しみながら交流を重ね、各種イベント参加人数も延べ一千人を超え、現在加盟店数百五十店舗、会員約三万五千人となりなした。 また、加盟店もふれあい活動だけではなく、本道である商売に対しても努力をし、会員に対しては、さくらメイツ会員カードを提示するだけで支払価格から10%のキャッシュバックを行い、入会金、月会費等の費用も一切取らず、会員に対してはメリットだけの会としています。それでも、この方法で商店が生き残れるかといえば、まだまだ厳しいのが現実ですが、知恵を絞り次のステップへと試行錯誤しながら希望を持って進んでいきます。 現在の活動として、一月十七日まで休業・廃業した店舗のシャッター十五カ所に中・高校生、家族単位、一般美術愛好団体による、町の景観の回復と子供たちの思い出づくり・町づくりへの参加をかねて壁画コンテストを開催しています。ぜひ、見に来てください。 また、三月には大規模なガーデニング教室を開催し、その参加者皆さまの作品で花いっぱいの町にし、絵や花のある、散歩をしたくなるような楽しい町づくりを企画しています。 このような活動を続けることにより、少しでも住み良く、明るい町づくりに寄与でき、町の皆さんとの交流の中で、商店町も頑張っているぞ、と強くアピールをしていきたいと思っています。 (上毛新聞 2002年12月30日掲載) |